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保温工事の基礎知識完全ガイド|初めての方でも分かる効果と選び方

「保温工事って何?」「結露やカビで困っているけど、どうすればいい?」「省エネ対策として保温工事を検討しているが、何から始めればいいか分からない」——このようなお悩みをお持ちではありませんか?

配管やダクトの保温工事は、結露・カビ対策、凍結防止、省エネルギー効果など、建物の快適性と経済性を大きく左右する重要な工事です。しかし、専門的な内容が多く、初めての方にとっては「どこから学べばいいのか」迷ってしまうのも無理はありません。

本記事では、保温工事の基礎知識から具体的な効果、保温材の種類と選び方まで、初心者の方でも理解できるよう体系的に解説します。愛知県あま市を拠点に東海三県で数多くの施工実績を持つ有限会社水野工業の専門知識をもとに、保温工事の全体像を分かりやすくお伝えします。

1. 保温工事とは?基本概念を理解しよう

保温工事とは、配管やダクト、タンクなどの設備にグラスウールやロックウールといった保温材を取り付け、熱の放散や侵入を防ぐ工事です。身近な例えでいうと、魔法瓶のように中の温度を保つ役割を果たします。マンションやビルでは、冷暖房の空気が長いダクトを通って各部屋に運ばれますが、保温処理を行わないダクトでは外気温の影響を受けやすく、エネルギー効率が大幅に低下してしまいます。保温工事は大きく分けて「保温工事(高温流体用)」「保冷工事(低温流体用)」「保温板金工事(ラッキング)」「熱絶縁工事」の4種類があり、それぞれ目的と対象設備が異なります。適切な保温を施すことで、省エネルギー効果、結露防止、配管の長寿命化など、多くのメリットを得ることができます。

 

2. 保温工事で解決できる問題と効果

結露・カビ・ダニ対策

保温工事を行わないダクトや配管では、温度差によって表面に結露が発生しやすくなります。結露が発生すると、壁や天井にシミやカビが発生し、ダニの温床となってしまいます。特に冷水配管や冷媒配管では、表面温度が空気の露点温度よりも低くなると結露が発生します。保温工事を施すことで、配管表面の温度が周囲環境の露点温度を下回ることを防ぎ、結露の発生を抑制できます。これにより、天井からの水滴落下、配管周辺設備の故障、健康被害などのトラブルを未然に防ぐことができます。

凍結防止と配管保護

冬季の気温低下により、屋外や非暖房空間の配管内の水が凍結するリスクがあります。配管が凍結すると、氷の膨張によって配管が破裂する可能性があり、水漏れや断水などの深刻なトラブルにつながります。愛知県、三重県、岐阜県の東海地方でも、冬季には氷点下になることがあるため、屋外配管の凍結対策は重要です。保温工事によって配管を適切に保護することで、配管内の水の凍結を防止し、配管破裂による水漏れリスクを低減できます。

省エネルギー効果と光熱費削減

保温工事の最も大きなメリットの一つが、省エネルギー効果です。適切な保温を施すことで、熱の損失や侵入を防ぎ、エネルギー消費を削減できます。冷暖房効率が格段に向上し、光熱費の大幅な削減につながります。これらの省エネ効果は、直接的な経済メリットにつながります。特に工場やビルなど、エネルギー消費の大きい施設では、保温工事による投資回収も比較的短期間で可能です。さらに、エネルギー消費削減によるCO2排出量の低減にも貢献し、SDGsの達成にも寄与します。

 

3. 保温材の種類と選び方を徹底比較

グラスウール

グラスウールは、ガラス繊維を原料とした保温材で、比較的安価で加工しやすく、幅広い用途に適用可能です。熱伝導率は0.038~0.052 W/(m・K)程度で、一般的な配管やダクトの保温に適しています。耐熱温度は約200℃で、住宅の壁や天井の断熱材、中低温域の配管に使用されます。料金はリーズナブルですが、耐水性・耐火性がやや劣る点に注意が必要です。

ロックウール

ロックウールは、玄武岩などの岩石を原料とした保温材で、耐熱性に優れ、高温配管や防火区画での使用に適しています。耐熱温度は約600℃とされており、防火性能に優れています。熱伝導率は0.038~0.045 W/(m・K)で、グラスウールとほぼ同等の断熱性能を有します。価格は高めですが、工場のボイラー配管や防火区画など、高温環境や防火性能が求められる箇所での使用に最適です。

発泡スチロール・発泡樹脂

発泡スチロールや発泡樹脂系材料は、断熱性能が高く、成形性に優れ、複雑な形状の配管にも対応可能です。特に冷媒配管の保冷用途で効果を発揮します。耐熱温度が約70℃と低く、耐火性に劣る点がデメリットとして挙げられますが、冷蔵・冷凍設備や低温域での保冷用途には最適です。価格は高めですが、耐水性に優れており、結露防止効果も高い特徴があります。

 

4. 保温工事の施工プロセスと品質管理

保温工事は、現場調査・ヒアリングから始まり、最適な保温材の選定と施工計画、保温材の施工、仕上げ工事(ラッキング)、品質検査と引き渡しという5つのステップで進められます。各ステップできめ細かく対応することで、高品質な保温効果を実現します。まず、お客様の抱える問題点や要望をヒアリングし、現場の状況を確認します。保温対象となる配管やダクトの種類、使用環境、温度条件などを詳細に調査し、現場調査の結果をもとに最適な保温材を選定し、施工計画を立てます。配管の用途や環境に応じて、適切な保温材の種類や厚さを決定します。計画に基づいて保温材を配管やダクトに取り付け、必要に応じてカバー材を取り付けるラッキング工事を行います。施工完了後は品質検査を行い、問題がなければお客様に引き渡します。

 

まとめ:保温工事で快適・安全・省エネを実現

保温工事は、単なる設備工事ではありません

結露・カビ対策、凍結防止、省エネルギー、設備の長寿命化など、建物の快適性と経済性を大きく向上させる重要な投資です。グラスウール、ロックウール、発泡材など、使用環境に応じて最適な保温材を選択することで、長期的な効果を得ることができます。

特に2025年の省エネ法改正を見据え、企業や施設管理者の皆様は、エネルギー使用の効率化と環境負荷の低減が求められています。保温工事は、そのための有効な対策の一つです。

「結露で困っている」「光熱費を削減したい」「省エネ対策を進めたい」——そんなお悩みをお持ちの方は、まずは専門業者への相談から始めてみませんか?

お問い合わせ

愛知県名古屋市でダクト保温・配管保温などの保温工事は有限会社水野工業へ
有限会社水野工業
〒490-1111
愛知県あま市甚目寺山王18番地
TEL:052-445-7897 FAX:052-445-7898
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